ベートーベン有名ピアノ曲

ベートーベンの作品【ピアノソナタ編】まとめ

今回はベートーベンのピアノソナタ作品についてご紹介します。
ベートーベンにとってピアノソナタは自身の音楽を革新的に発展させていくために重要な役割を果たします。
初期・中期・後期と期間を分け、その時期ごとに作曲されたピアノソナタの特徴やエピソードを書いていきたいと思います。

ベートベンのピアノソナタの概要

クラペン
クラペン
ベートーベンさんは色んなジャンルを作曲してるけどピアノソナタにはどんな思い入れがあるのかな~?
ベートーベン
ベートーベン
ピアノソナタは私が生涯に亘って作り続けた唯一のジャンルなんだ

生涯で唯一、長期に亘って作曲されたピアノソナタ

ベートーベンと言えば全9曲の交響曲、全16曲の弦楽四重奏曲、全10曲のヴァイオリンソナタなどあらゆるジャンルで名曲を残していますが、生涯に亘ってコンスタントに作曲し続けたのはピアノソナタだけと言えます。

ベートーベンは作曲者以前にまずピアニストとして名を馳せました。
また難聴になり絶望に打ちひしがれてた時に希望を与えてくれたのが新製品のエラール製のピアノといわれています。

ピアノという楽器に愛着は感じていたと思いますが、何故ピアノソナタだけ生涯に亘って作り続けることになったのでしょう・・・。

ピアノの性能のともに常に発展を遂げた作品たち

ベートーベンの時代はピアノが急激に発展した時代でもありました。

年代 使用していたピアノと音域
初期(1782~1802年頃) ウィーン・ワルター製(61鍵、1F~f3)
中期(1803~1816年頃) フランス・エラール製(68鍵、1F~c4)
後期(1817~1823年頃) イギリス・ブロードウッド製(73鍵、1C~c4)

ピアノで表現できる音域が広くなるにつれてベートーベンはその音域をフルに使うべく作曲していきます。
ピアノの性能が良くなった分、表現の幅が増えることからベートーベンは今までにはなかった革新的な表現をピアノソナタで試していきます。
いわばベートーベンにとってピアノソナタは革新的表現の実験の場とも言えます。

ピアノソナタで実験し、確立した革新的表現を他のジャンル(交響曲など)に活かしていた節があるということです。

ピアノソナタというジャンルは18世紀ではサロンで気軽に聴く音楽という位置づけでしたが、ベートーベンはピアノソナタを芸術作品まで押し上げ、ピアノソナタの最高傑作と言われる『熱情』の頃には室内で楽しむ音楽では収まらないスケールとなっていました。

ベートーベンの32曲のピアノソナタ紹介

クラペン
クラペン
ベートーベンさんのピアノを全部知りたい!
ベートーベン
ベートーベン
作品として世に出したピアノソナタは全部で32曲だ

ピアノソナタ【初期】(1794年~1801年まで)

■ベートーベンの初期のピアノソナタ

  • ピアノソナタ第1番ヘ短調 Op.2-1(1794年)
  • ピアノソナタ第2番イ長調 Op.2-2(1795年)
  • ピアノソナタ第3番ハ長調 Op.2-3(1795年)
  • ピアノソナタ第4番変ホ長調 Op.7(1797年)
  • ピアノソナタ第5番ハ短調 Op.10-1(1798年)
  • ピアノソナタ第6番ヘ長調 Op.10-2(1798年)
  • ピアノソナタ第7番ニ長調 Op.10-3(1798年)
  • ピアノソナタ第8番ハ短調「悲愴」 Op.13(1799年)
  • ピアノソナタ第9番ホ長調 Op.14-1(1799年)
  • ピアノソナタ第10番ト長調 Op.14-2(1799年)
  • ピアノソナタ第11番変ロ長調 Op.22(1800年)
  • ピアノソナタ第12番変イ長調 「葬送行進曲」 Op.26(1801年)
  • ピアノソナタ第13番変ホ長調「幻想曲風ソナタ」 Op.27-1(1801年)
  • ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「幻想曲風ソナタ」(月光) Op.27-2(1801年)
  • ピアノソナタ第15番ニ長調「田園」 Op.28(1801年)

ベートーベンは初期と呼ばれるこの時期(1794~1801年)の間に約半分のピアノソナタを作曲しています。(未完や断片のみは除く)

『ピアノソナタ第2番 イ長調 Op.2-2』はちょうどハイドンに師事していた頃に作曲した作品です。
当時のベートーベンは多忙であまり構ってくれないハイドンに不満を抱いていたようですがこの『ピアノソナタ第2番 イ長調 Op.2-2』は当時の師であるハイドンに献呈されています。

ベートーベンとハイドンの関係については下記の記事にも書いてますので合わせてご覧ください。

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『ピアノソナタ第8番 ハ短調「悲愴」 Op.13』『ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調「幻想曲風ソナタ」(月光) Op.27-2』は初期のベートーベンのピアノソナタの中でも特に有名でともにベートーベンの3大ピアノソナタに挙げられます。

両曲とも詳細の記事がありますので合わせてご覧ください。

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この時代から代表曲と呼ばれる曲も有り、音楽家としての地位を確立しはじめてますがピアノはまだ旧式のものです。
また、中期に差し掛かる辺りから難聴がひどくなっていき、ベートーベンを思い悩ませることになります。

ピアノソナタ【中期】(1802~1809年)

■ベートーベンの中期のピアノソナタ

  • ピアノソナタ第16番ト長調 Op.31-1(1802年)
  • ピアノソナタ第17番ニ短調「テンペスト」 Op.31-2(1802年)
  • ピアノソナタ第18番変ホ長調 Op.31-3(1802年)
  • ピアノソナタ第21番ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53(1803年)
  • ピアノソナタ第22番ヘ長調Op.54(1804年)
  • ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」 Op.57(1805年)
  • ピアノソナタ第24番嬰ヘ長調「テレーゼ」 Op.78(1809年)
  • ピアノソナタ第25番ト長調「かっこう」 Op.79(1809年)
  • ピアノソナタ第26番変ホ長調「告別」 Op.81a(1809年)

難聴に悩まされ、「ハイリゲンシュタットの遺書」という手紙を書いたのが1802年です。
ちょうどこの辺りから中期となります。
絶望に打ちひしがれていたベートーベンでしたが1803年に贈られたフランスのエラール製のピアノの性能に可能性を感じ、再び創作意欲が湧いてきます。

絶望の最中に作られた『ピアノソナタ第17番 ニ短調「テンペスト」 Op.31-2』はシェークスピアの本のタイトルが曲名の由来だとか。

1803~1805年に作られた『ピアノソナタ第21番 ハ長調「ワルトシュタイン」Op.53(1803年)』『ピアノソナタ第23番 ヘ短調「熱情」 Op.57(1805年)』はエラール製のピアノの音域をフルに使った革新的な作品で特に『熱情』はベートーベンの3大ピアノソナタに挙げられて且つこの時期の最高傑作と呼ばれるほどの曲です。

両曲ともに詳細の記事がありますので合わせてご覧ください。

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ピアノソナタ【後期】(1814~1822年)

■ベートーベンの後期のピアノソナタ

  • ピアノソナタ第27番ホ短調 Op.90(1814年)
  • ピアノソナタ第28番イ長調 Op.101(1816年)
  • ピアノソナタ第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」 Op.106(1818年)
  • ピアノソナタ第30番ホ長調 Op.109(1822年)
  • ピアノソナタ第31番変イ長調 Op.110(1822年)
  • ピアノソナタ第32番ハ短調 Op.111(1822年)

後期に入るとベートーベン自ら完成させた古典派音楽から次のロマン主義に移行し始める時期でその色が出ているのが『ピアノソナタ第27番ホ短調 Op.90』『ピアノソナタ第28番イ長調 Op.101』。
『ハンマークラヴィーア』というタイトルで親しまれている『ピアノソナタ第29番変ロ長調』はベートーベンの全32曲のピアノソナタの中でも超大作で演奏の難易度も極めて高いことで有名な曲です。

最後のピアノソナタ第30~32番はベートーベンの最後の3大ソナタと呼ばれ、ベートーベンがピアノソナタという形式で辿りついた着地点となります。

ベートーベンのピアノソナタおすすめCD

ベートーベンのピアノソナタのCDは『3大ソナタ(悲愴・月光・熱情)』がセットになっているものが多いですが、それ以外のものも見ていきます。

Aya Nagatomi plays Beethoven(長富彩)

長富彩さんのアルバム『Aya Nagatomi plays Beethoven』。
第8番『悲愴』と『第30番ホ長調 Op.109』という組み合わせ。他ではあまり聴けない『創作主題による32の変奏曲』も収録されています。
端正な音色でベートベンの初期・中期・後期の作品を独自の解釈で聴かせてくれます。

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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番<ワルトシュタイン>他(アリス=紗良・オット )

こちらのCDも収録曲が『第3番ハ長調 Op.2-3』『ワルトシュタイン』と3大ピアノソナタを外しています。
初期と中期のピアノソナタの傑作を「裸足の美人ピアニスト」アリス=紗良・オットさんのダイナミックな演奏でお愉しみください。

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ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ<悲愴><月光><熱情>(アシュケナージ)

最後は3大ピアノソナタのアルバムで締めましょうwww
『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ<悲愴><月光><熱情>』はベートーベンのピアノソナタの中でも最も有名な曲を奇を衒わず安定した美しい演奏を聴かせてくれるアシュケナージのアルバムなのでクラシック入門者はまず最初に聴くべきベートーベンのピアノソナタCDかも知れません。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
全32曲の全てを詳細に取り上げることはできませんでしが主要の曲を中心にご紹介させていただきました。
ピアノソナタは小品集と比べるとクラシック音楽入門者にとって手軽さの意味では少し敷居が上がるかもしれませんが・・・。

『悲愴』『月光』等の有名ところなら無理なく聴けると思います。

以上、「ベートベンの作品【ピアノソナタ編】まとめ」でした。

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