クラシック ピアニスト

フジコ・ヘミングを紹介するよ【魂のピアニスト】壮絶な人生、ピアニストとしての評価など

今回はピアニスト、フジコ・ヘミングさんのご紹介です。
デビューアルバムの『奇蹟のカンパネラ』はクラッシク音楽としては異例の大ヒット。
しかし、この時、フジコ・ヘミングさんは60代でした。
フジコ・ヘミングさんが遅咲きだったのは色々理由がありました・・・。
『魂のピアニスト』と呼ばれる所以となる壮絶な人生のエピソード、おすすめ動画・おすすめCDを中心に書いていきますので是非ご覧ください。

フジコ・ヘミングについて

クラペン
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2018年には映画も公開されたよ!


上の動画は2018年に上映された自身のドキュメンタリー映画の予告編です。
フジコ・ヘミングさんは現在、日本で最も有名なピアニストと言っても過言ではありません。
デビューアルバム『奇蹟のカンパネラ』は累計300万枚というクラシック音楽界では異例の大ヒットとなりました。
80歳を過ぎた現在も世界各国で精力的に演奏活動をされています。
ただ、フジコ・ヘミングさんがブレイクしたのは60歳を過ぎてからのこと。
それまでの人生はどうだったのでしょう・・・。

フジコ・ヘミングさんの経歴について見ていきますね。

フジコ・ヘミングの略歴

クラペン
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今でもたくさんの猫を飼っているらしいよ

■フジコ・ヘミングのプロフィール

  • 生年月日:公表せず
  • 出身地:無国籍?
  • 学歴:東京芸術大学
  • 楽器担当:ピアノ
  • 兄弟:大月ウルフ
  • 主なコンクール成績:NHK毎日コンクール入賞
  • 趣味:絵画
  • 備考:クリスチャン、ベジタリアン、猫好き

生年月日は公表していないようですがブレイクした1999年の時、60代のはずですから、今は80代であることは間違いないところです。
ちょうどポリーニ、アシュケナージ、マルタ・アルゲリッチと同年代であたりでしょうか。

後ほど詳しく見ていきますが色んな事情があり無国籍のようです。
(もしかしたら今は違うかも知れません)

弟は大月ウルフという名で俳優をされているようです。
主に特撮ものに出演していたらしいですが、俳優としてはそこまで有名ではないようです。

不遇の中、開花した才能

フジコ・ヘミングさんの母、大月投網子さんはピアノの勉強のためにドイツに留学した時にスウェーデン人の父と知り合い結婚します。
フジコ・ヘミングさんはドイツで生まれ、5歳の時に家族とともに日本に移住しています。

しかし日本に移住して間もなく父がスウェーデンに帰ってしまいます・・・。
フジコ・ヘミングさんは子ども時代の頃を「父と母がよくケンカしていて私は別の場所へ預けられることが多かった」と語っています。
夫婦仲があまり良くなかったのですね・・・。

フジコ・ヘミングさんは当時、ピアノ教師をしていた母に手ほどきを受ける形でピアノを始めることになります。
母の大月投網子さんは幼いフジコ・ヘミングさんが遊びで弾いていたピアノの音色のキレイさに驚いたそうです。
娘の才能を伸ばすために母、大月投網子さんのピアノレッスンは厳しかったようです。

母の厳しいピアノレッスンが功を奏してかフジコ・ヘミングさんは小学校3年生の頃、ラジオ出演し「天才少女」と騒がれます。

17歳で初コンサートを経験し東京芸術大学在学中に若手ピアニストの登竜門であるNHK毎日コンクールで入賞。

子どもの頃は家庭の事情で苦労はしていますが、ピアニストとしてここまでは順調にキャリアを積んできました。

しかしその後、予期せぬ不幸がフジコを襲います・・・。

思わぬ不幸①(まさかの無国籍)

日本で順調にピアニストとしてキャリアを積んでいたフジコ・ヘミングさんでしたが、さらに自身のピアノ演奏に磨きをかけるためにドイツ留学を夢見てました。

しかし、そこで問題が・・・。

フジコ・ヘミングさんの国籍は父の祖国であるスウェーデンであることがわかり、しかも18年以上もスウェーデンに一度も住んだことがないので国籍を失ってしまいます。

そう、まさかの無国籍です。

国籍がなければパスポートも取得できず、海外留学など出来るはずもありません。
それでも諦めきれないフジコ・ヘミングさんは何とか留学する方法を模索し、最終的には駐日ドイツ大使の助力により国立ベルリン音楽大学に留学を果たします。

しかし、この時フジコ・ヘミングさんは30歳になってました。
しかも待遇は赤十字認定の難民としてでした・・・。

卒業後もヨーロッパに残り、演奏活動を行いますが中々、芽が出ずに相当苦労したそうです・・・。

訪れたチャンス

しかしフジコ・ヘミングさんに大きなチャンスが訪れます。
世界的に有名な音楽家、バーンスタインさんに才能を見出され、後押ししてくれたこともありソリストとしての仕事が増えてきます。

「リストを演奏するために生まれてきたピアニスト」と各地で絶賛を受けるようになってきました。

普通に行けばこのまま順調にヨーロッパで活躍できたことでしょう。
しかし、フジコ・ヘミングさんの身に人生で第2の不幸が訪れます・・・。

思わぬ不幸②(聴覚が・・・)

ある日、リサイタルの直前に急に耳が聴こえなくなる不幸に見舞われます。
風邪が原因とのことですがよほど運が悪かったのでしょうか・・・。
耳がやられるほどの風邪というのは相当ですよね。

この後、約2年ほど全く耳が聴こえない時期が続き、せっかく手に入れたソリストの仕事も全て手放し、次第にピアニストとして忘れ去れることになります・・・。
(2年後には片耳だけ40%ほど聴力が回復したそうです)

再び不遇の時代に突入しますがフジコ・ヘミングさんは辛い時でも一度も日本に帰ろうとは思わなかったそうです。

「日本に帰ったら負け」

そう言い聞かせていたそうですから負けず嫌いな一面が伺えますね。

再ブレークのきっかけ

日本への帰国を拒んでいたフジコ・ヘミングさんでしたが母の死のきっかけに日本に帰国することを決意します。
母が遺してくれた家は3階建てで劇壇の稽古場のスペースもありました。

フジコ・ヘミングさんはピアノの教師と劇壇に稽古場を貸す賃料で生計を立てつつもピアニストとしても再起を図ります。

「ピアニストは若い時の方が上手い人もいるけど、私は今の方が上手い」

「若い頃は何も分からず弾いていた、今は一つ一つの音に色をつけるように弾いている」

もともと技巧より芸術性重視のピアニストだったのだと思います。
今でもミスタッチを指摘されることもしばしば見受けられるフジコ・ヘミングさんですが・・・。
完璧な演奏を目指すのではなく、自分らしい、自分にしか実現できない表現を心掛けておられるピアニストなので人生経験が積んだだけ演奏力も豊かになるのでしょう。

1999年、NHKのドキュメント番組「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」が放映されると大ブームになり一夜にして再び脚光を浴びることになります。
デビュー作となる『奇蹟のカンパネラ』はクラッシク音楽のCDとしては異例の大ヒットを記録します。

ブレイク後は?

ブレイクしたのが1999年です。
今は2018年ですから20年程度、経過していますが未だ世界各地で精力的に演奏を重ねており評価が下がることはありません。

テレビ放映がきっかけで大ブームになった訳ですから、「実力が伴わない」あるいは「ブレークしたせいでピアノ演奏が疎かになった」場合はすぐにでも消えてしまったでしょう。
約20年経った今でも評価されているということはフジコ・ヘミングさんは本物だったということだと思います。

フジコ・ヘミングおすすめ動画

クラペン
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『ラ・カンパネラ』は特に必聴だよ

ラ・カンパネラ

「ぶっ壊れそうな鐘があってもいいじゃない」
これはブレイクのきっかけとなったNHKの特番でフジコ・ヘミングさんが言った言葉。
この『ラ・カンパネラ』は難曲が多いリストの曲の中でも最難関として知られている曲です。
フジコ・ヘミングさんの演奏は正確に演奏することを重要視せずに一つ一つの音色を大切にしてます。
「ぶっ壊れそうな鐘」の意図は決してポンコツな鐘という訳でなく、一つ一つの音色は綺麗だが今にも壊れそうな繊細な鐘という意味のようです。

『ラ・カンパネラ』については別記事がありますので合わせてご覧ください。

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愛の夢第3番

フジコ・ヘミングさんはヨーロッパでの全盛期(耳が聴こえなくなる前)では「リストを弾くために生まれてきたピアニスト」と絶賛されていたそうです。
若い頃のフジコ・ヘミングさんのことはわかりませんが、今のフジコ・ヘミングさんの演奏なら『愛の夢』第3番のようなじっくり聴かせる演奏の方が良さが出るかも知れませんね。

『愛の夢』第3番については別記事がありますので合わせてご覧ください。

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ノクターン第2番/ショパン

最後はショパン。
この『ノクターン第2番』もフジコ・ヘミングさんの演奏スタイルに合いますね~。
フジコ・ヘミングさんは夜に物思いにふけながらピアノ演奏することが好きらしいです。
夜想曲と呼ばれるこの曲はそのシチュエーションにぴったりです。

ノクターンに関しては別記事もありますので合わせてご覧ください。

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フジコ・ヘミングおすすめCD

クラペン
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フジコ・ヘミングさんのアルバムはAmazonプライム会員なら無料で聴けるのが多いよ

奇蹟のカンパネラ

異例の大ヒットとなったデビューアルバム。『ラ・カンパネラ』『ノクターン第2番』とフジコ・ヘミングといえばこの曲!という2曲が収録されています。
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カーネギー・ホール・ライヴフジ子・ヘミング 2001

ピアノ独奏のみでなくピアノ五重奏曲とか弦楽四重奏などバリエーションに富んだジャンルの演奏が楽しめます。
『鱒』とか懐かしいですね~。中学生の授業で習った方も多いのではないでしょうか。
こちらもAmazonプライム会員なら無料で聴けます!

まとめ

いかがでしたでしょうか。
もうかなりの高齢ではありますが、今後とも是非、末永く活躍していただきたいものです。

以上、「フジコ・ヘミングを紹介するよ【魂のピアニスト】壮絶な人生、ピアニストとしての評価など」でした。

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